国際関係学科の特徴
1.国際関係と地域情勢を理解するための体系的な教育課程
国際関係学という学問の内容は、一般的に、安全保障や国際協力、国際的な政治経済システムといったグロ―バルな問題を扱う領域(国際関係領域)と、アメリカや東アジアといった個々の地域を扱う領域(地域研究領域)の二つに大別されます。国際関係学科の教育の特色の第1は、国際関係の諸相を理解するための「国際関係領域」の科目群と、東アジア、アメリカを中心に世界の地域情勢を理解するための「地域研究領域」の科目群とを体系的に配置している点にあります。(カリキュラムや科目についてはここをクリック!)
(1)1-2年次には???
国際関係領域と地域研究領域に関する基礎知識を身に付けます。そのため、「国際関係論I,II」、「国際関係史I,II」、及び、アメリカ、中国、朝鮮半島、東南アジアに関する4つの「地域研究入門」のうちの少なくとも3つを履修します。また、1年次には、少人数の「入門演習」を履修し、国際関係学を学ぶ上で必要とされる能力を養います。
(2)2-4年次には???
国際関係領域と地域研究領域に関する専門的な知識を身に付けます。各領域の専門科目は、2年次から段階的に履修可能で、3、4年次には、少人数の「専門演習」、「卒業研究演習」も含めて履修します。科目の配置に際しては、政治?社会を軸にしながらも、経済や文化の領域における国際関係や地域情勢の理解も深められるよう配慮しています。
(3)少人数教育の提供
国際関係学科では知識の習得だけでなく、思考力、発表の能力、文章作成力を高めることを非常に重視しています。国際関係学科では、教員1人当たりの学生数(1学年)は10名以下であり、「入門演習」、「専門演習」、「卒業研究演習」という少人数教育の機会を提供し、きめ細やかな指導を行っています。1年次の「入門演習」は定員が13名です(2007年度)。3年次の「専門演習」、4年次の「卒業研究演習」の定員上限は13名で、平均は10名以下です(2007年度)。これは教員1人当たりの学生数の多い私立大学などでは困難であり、国際関係学科の大きな長所だと言えます。身につけた思考力?発表力?文章作成力は、一生使える財産になります。これらの力を効果的に高めるためには、教員から細やかな指導を受ける必要があります。学生が多ければ、発表できる機会も少なくなり、教員から助言を得られる機会も少なくなります。また、教員がレポートや論文に対して細やかな添削指導を行うことは困難になります。
2.外国語運用能力の強化
国際関係学科の教育の特色の第2点は、実践的語学力の重視にあります。外国語学部に設置された国際関係学科の利点を生かし、外国語科目を質?量ともに充実させています。特に国際公用語である英語については、実践的運用力を修得するための教育システムを導入しています。(カリキュラムや科目についてはここをクリック!)
(1)英語教育についての到達目標の設定
3―4年次までに、「知的会話が円滑に行なえ、学術論文などを辞書を使ってほぼ完全に理解できる」英語力を修得することを目標としています。
なお、公的英語資格試験で資格証明書を得た場合、それぞれの公的試験のグレードを基準に、2単位から8単位を修得したものと認定されます。公的資格試験とは、国連英語検定、日本実用英語検定試験、TOEFL、TOEICです。
(2)英語の集中的履修
英語の実践的運用能力を高めるため22単位を必修としており、1?3年次に集中的に学びます。?
(3)外国人(ネイティブ?スピーカー)による授業
英語については、English Practicum を中心に多くの授業を外国人教師が担当します。
(4)少人数クラス編成の採用
少人数クラス編成により教育効果を高めます。
(5)東アジア地域の語学について
日本と密接な関係を持つ東アジア地域の理解を深めるため、東アジアの主要言語である中国語または朝鮮語のどちらかを選択し、8単位(夜間は4単位)を必修として学びます。
3.教員免許の取得
教職課程を履修することにより、以下の教員免許を取得できます。
*中学校教諭一種免許状(英語)、高等学校教諭一種免許状(英語)
*中学校教諭一種免許状(社会)、高等学校教諭一種免許状(公民)
4.交換留学?語学研修の機会の提供
北九州市立大学では、海外の大学と協定を締結し、1年間の交換留学、夏休みなどの長期休暇を利用しての語学研修の機会を提供しています。交換留学では、アメリカ、イギリス、オーストラリア、中国、韓国の大学に行くことができます。語学研修では、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、中国に行くことができます。詳しくは、「留学について」のページを参照して下さい。
5.特別講演会の実施
国際関係学科では、国際機関職員、NPO/NGO職員、マスコミ関係者、内外で活躍されている研究者など多くの方々を特別講師として招き、学生の皆さんが、実際に仕事をしている方々や専門家の方々から直接話を聴ける機会を積極的に提供しています。(『学外講師による特別講演会』のページを参照して下さい。)
6.学業、就職、進学相談への細やかな対応
国際関係学科では教員1人当たりの学生数(1学年)が10名以下であるという点を最大限に活かして、学生の皆さんの学業、就職、進学に関する相談に細やかな対応を行っています。このような細やかな対応が、国際関係学科の特長であり、教員1人当たりの学生数の多い私立大学などとの違いと言えます。学生の相談に乗れるように、各教員がオフィス?アワー(面会時間)を設けています。
7.学生の自主的活動の支援
国際関係学科が所属する外国語学部では、学生の皆さんの自主的な学習?研究活動を支援することを主な目的として、2006年4月に「外国語学部学会」という組織を設立しました。この学会は、教員と学生が会員となって、運営されています。会員の学生の方が、「こんな活動をしたい!」と思えば、その企画を提出してもらい、審査を経て、学会が予算面などでその企画を支援します。企画は、勉強会、パネル展示、講演会など色々考えられます。詳しくは「外国語学部学会」のページを参照して下さい。